アダルトチルドレンとは?特徴や生活における影響、脱却方法を解説

アダルトチルドレン

皆さんは“アダルトチルドレン”をご存知でしょうか?

SNSなどが発達したことで、言葉だけを聞いたことがあるという方もいるかもしれません。

そんな皆さんは、”アダルトチルドレン=大人になりきれない大人”というような誤った認識をしてはいないでしょうか。

“アダルトチルドレン”とは、機能不全家族によって子どものころに心的外傷を受け、トラウマを抱えたまま大人になった人たちのことです。

今回はそんな“アダルトチルドレン”について、その特徴や向き合い方などをご紹介していきたいと思います。

アダルトチルドレン:機能不全家族によって子どものころに心的外傷を受け、トラウマを抱えたまま大人になった人たちのこと

目次

アダルトチルドレンの特徴

アダルトチルドレン

まずは、“アダルトチルドレン”の特徴をご紹介します。

自己否定感

アダルトチルドレンによく見られる症状の一つに「自己否定感」があります。

具体的には、「全部自分のせいだ」「自分は無価値だ」と考えてしまう自責思考、自己評価の低さなどが挙げられます。

自責思考が強いと、なんとなくうまくいかないことや自分のせいでは到底ないようなことが起こっても「全部自分のせいなんだ」と考えてしまいます。

また、自己評価が低く「自分には能力がないから」と思ってしまうと、チャレンジする気持ちが失われたり、他人と比較して「やっぱり自分はダメなんだ」と考えてしまいがちになります。

過剰な責任感

アダルトチルドレンの人の多くは非常に強い責任感を抱えています。

自己否定感の強さにつながる部分でもありますが、周りの人の機嫌が悪かったり、うまくいかないことが続いたりなど、自分の責任ではないことにまで責任を感じてしまうことがあります。

そのため、人の顔色を伺うようになったり、「私がなんとかしなきゃ」とその場の雰囲気に合わせた振る舞いをしたり、なにもないのに謝ったりして疲れてしまうことが多いです。

人間関係における悩みの要因

これまで紹介してきたような自己否定感、過剰な責任感などにより、アダルトチルドレンは人間関係で悩みやすいです。

子どもの頃にパーソナリティを否定された経験、親の顔色を伺って良い子でいようとし続けた経験などから、「そのままの自分を見せるのが怖い」「他人との適切な距離感がわからない」などという問題に直面し、コミュニケーションが苦手になってしまいます。

アダルトチルドレンが受ける影響

アダルトチルドレン

アダルトチルドレンの人々は、さまざまな場所や場面で悩みを抱えています。

ここからは、その影響の一部を紹介します。

職場での影響

仕事では、責任感の強さからどうしても「うまくやらなければ」と思ってしまい、そう思えば思うほど自分の中のハードルが高くなり、些細なミスでも「どうして自分はこんなこともできないんだ」と自分を責めてしまいます。

また、自己開示が苦手なことから雑談ができずにうまく馴染めなかったり、同期や上司から嫌われている気がする…と考えてしまう人も多いようです。

恋愛における影響

恋愛では、自分の価値を他者に必要とされているかどうかで測ろうとするため、その「必要とされたい」という思いからあまり良くない相手を選んでしまいがちです。

具体的には、DVやモラハラなどの自分を大切にしてくれない相手なのですが、それでも「こんな自分でも必要としてくれている」と考えてしまい、なかなか離れられないという人が多いです。

最終的には「この人には自分しかいない」「私がお世話をしてあげなきゃ」という共依存的思考に陥ってしまい、相手の良いなりになったりして自立が難しくなり、関係が破綻していきます。

健康への悪影響

アダルトチルドレン自体は病名ではありませんが、これまで紹介してきたような自己肯定感の低さ、他者とのコミュニケーションの取りづらさ、社会生活へのうまく対応できないことなどから、精神に悪影響を及ぼしてしまうことがあります。

そして、精神に支障をきたすことで身体にも悪影響が現れ、心身ともに不調となり、そこからさらに「自分は何もできない」「こんなことで休むなんて」などと考えてしまう悪循環に陥ってしまう可能性があるでしょう。

アダルトチルドレンからの脱却方法について

アダルトチルドレン

アダルトチルドレンは病気ではありません。

そのため、カウンセリングなどで改善することがあります。

ここからは、その脱却方法についてご紹介します。

セラピーの活用と自尊心を育むアプローチ

まずは、メンタルクリニックなどの専門機関で行われているセラピーを活用してみましょう。

話を聞いてもらうだけでも、きっとなんとなく自分を受け入れてもらえたような気持ちになれるはず。

自分を受け入れてもらえたと感じることができたら、次は自尊心を育むアプローチをしていきましょう。

「自分の家族は機能不全だったんだ」と理解し、「自分はどうして傷ついてしまったんだろう?」と振り返り、最終的に「こんな自分でも良いんだ!」と自分を認めてあげられたら、すこし気持ちが楽になるはずですよ。

自分の考え方を変えてみる

自尊心を取り戻すことができたら、自分を責めることも、他者に依存することも少なくなります。

「自分なんか」「他者に必要とされたい」ともし考えてしまっても、すぐに「そのままの自分でいいんだ」「自分はダメじゃない」と考える癖をつけておくことで、徐々にアダルトチルドレンから脱却していけるはずです。

幼少期の傷を癒せば、アダルトチルドレンは克服できる

アダルトチルドレン

子どもの頃の心的外傷から、自己否定感や責任感が強く、大人になっても生きづらさを感じてしまうアダルトチルドレン。

責任感の強さから人間関係で悩んでしまったり、そこからさらに自責の念に駆られてしまったり、そんなもやもやした気持ちを抱えながら過ごすのは苦しいですよね。

しかし、しっかりと自分と向き合い、認めてあげることでその苦しさから脱却することができます。

もし少しでも当てはまると感じる部分があれば、まずは近くの専門機関にお話しに行ってみてくださいね。

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